こちらを請け負った工務店様は三重県津市です。大工さんは地元で、丁寧な仕事ぶりには信頼がおけます。
まず驚くのは、5寸主体の奈良吉野産と三重県産の木材で組まれたお城のような構造です。100坪近いお宅でないとバランスがとれないくらいの太さで、吹き抜けを見上げると圧倒されるものがあります。
土壁の仕上げをしたのは『旧朝香宮邸(東京都庭園美術館)』などの文化財修復などで活躍されている左官屋さんです。
田舎の古い家で育った人が「土壁は身体に良さそうなのは分るが、長い間に柱と土壁の境に隙間が出来て寒いから土壁の家は嫌だ」と言われるのが多いのは事実です。
こちらの左官屋さんは中塗りの前に、珍しくも丁寧に『ちり伏せ』をしています。ちり伏せとは、柱と土壁の境に網状の布『のれん』を貼り隙間が生じないようにしてあります。
加えて、外壁はすっぽり大壁で覆いますから隙間風がはいることはありません。『名古屋城本丸御殿』もこのやり方です。
和室の天井板は、鳥海山の火山灰に埋もれていた約2500年前の『神代杉』を。玄関ホールの通路の腰壁には竹を用いて数寄屋風な雰囲気も採用し遊び心があります。
5寸主体の奈良吉野産と三重県産の木材で組まれたお城のような構造
和室の天井板は、鳥海山の火山灰に埋もれていた約2500年前の『神代杉』
玄関ホールの通路の腰壁には竹を用いて数寄屋風な雰囲気も採用
中塗りの前に隙間が生じないように、珍しくも丁寧に『ちり伏せ』を
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